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検察審査会とは

 被疑者を裁判にかける権限は通常検察官だけに与えられています。また、検察官はいろいろな事情に考えを合わせた結果、被疑者を起訴しない事も出来ます。
 しかし、検察官も誤って無実の人を起訴したり、処罰すべき人を起訴しなかったりということも有りえなくは有りません。検察審査会は、裁判にかけるべき人を裁判にかけなかった事が良かったかをチェックす機関なのです。検察審査会は、全国の地方裁判所の所在地と主な地方裁判所支部の所在地に合計165箇所置かれています。埼玉県内では川越市の他に、さいたま市、熊谷市に検察審査会が有ります。

 検察審査会の構成メンバー(検察審査員)は11人で、任期は6ヶ月で3ヶ月毎に半数が 入れ替わります。衆議院議員選挙人名簿登録者からくじ引きにて、毎年10月15日までに 候補予定者が選ばれ、資格審査を経て、更にくじ引きで 第1群(2月〜7月)、第2群(5月〜10月)、第3群(8月〜1月)、第4群(11月〜4月)の 検察審査員と、同数の補充員が選ばれます。  検察審査員・補充員の任期は6ヶ月で、裁判所の非常勤職員として扱われます。
20歳以上の人は誰でも検察審査会のメンバーに選ばれる可能性があります。
 
 この制度は、イギリスやアメリカの起訴陪審という制度を基に作られました。
 昭和23年7月12日に検察審査会法が施行され、今年で62年目に当ります。陪審制とは、法律のプロである裁判官や検察官の他に、素人である一般市民が、裁判の始まり(起訴)と裁判そのもの(審理と判決)に関わるという制度です。
 これに対し、日本では検察審査会制度が起訴前の段階の制度、平成21年から始まった裁判員制度がその後の段階の制度です。
決定権のあるイギリスやアメリカの陪審制と比べ、日本の検察審査会には決定権が有りませんでしたが、平成21年の司法制度改革により、起訴議決制度が導入され権限が強化されました。
 今までも、不起訴の当否を審査する検察審査会の勧告で、捜査が再開されて有罪判決が出るケースや、マスコミに取り上げられ世論の力で追求される事も有りましたが、今回の改革でより制度の意義が高まりました。


もし、あなたが検察審査会のメンバーに選ばれたら、積極的に参加して下さい。

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